2015年11月11日水曜日

五大元素 ~高野山とアーユルヴェーダ~



六大無碍にして、常に瑜伽なり。 
空海 『即身成仏義』


先代のお参りに高野山へ行った際に

お坊さんから伺った真言密教のお話が

アーユルヴェーダの世界観とまるで同じだと、

ハッとしたことがありました。


アーユルヴェーダの根源にある五大元素は、

あらゆるところに存在しているのだと。

気づきを与えていただきました。




何かと何かがひとつに繋がる。

子供のようですが、そのちいさな発見は

いつでも私にとって喜びであります。




六大無碍にして、

常に瑜伽(ゆが=ヨガ)なり。

六大とは、地・水・火・風・空、

そして心が加わり、六大となり、

すべて互いに調和しながら存在している。

とお大師さまはお考えになられました。

とお話くださいました。





こういう石碑が高野山奥の院にはたくさんあります。
文字は梵字で書かれているものが多いです。
(写真撮ってなかったので絵でご容赦ください(^^ゞ)



高野山奥の院によくみられる

供養塔の五輪塔ですが、

地・水・火・風・空を表すもの宗派を超えて、

平安時代後期に石塔として流行したようです。

多くある石碑の中でも戦国武将の名に

つい目が留まりますが、

多くの庶民もこれを欲したのだそうです。

なぜか?

それは、五輪塔を建てることにより

修行をせずとも極楽浄土へ往生できると

考えられていたからようです。



五輪塔はインドや中国に遺跡は

確認されていないことから、

日本独自に作り出されたものと

考えられているようです。

昔のひとは宇宙をこう考えたのかと、

しばらく突っ立って眺めていました。




聖地奥の院では、

戦国武将たちが横に一緒に並ぶ

不思議な光景に出あいます。

ここには敵も味方も上も下も

時空間の境さえなくなってしまうようです。

時代、身分、宗旨をも超え、

存在することができる。



いつの時代も誰もが

ここにたどり着くことを

夢にみたのかもしれません。



これが空海が未来に示された

『調和して存在する』

ということなのでしょうか。


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