六大無碍にして、常に瑜伽なり。
空海 『即身成仏義』
先代のお参りに高野山へ行った際に
お坊さんから伺った真言密教のお話が
アーユルヴェーダの世界観とまるで同じだと、
ハッとしたことがありました。
アーユルヴェーダの根源にある五大元素は、
あらゆるところに存在しているのだと。
気づきを与えていただきました。
何かと何かがひとつに繋がる。
子供のようですが、そのちいさな発見は
いつでも私にとって喜びであります。
六大無碍にして、
常に瑜伽(ゆが=ヨガ)なり。
六大とは、地・水・火・風・空、
そして心が加わり、六大となり、
すべて互いに調和しながら存在している。
とお大師さまはお考えになられました。
とお話くださいました。
こういう石碑が高野山奥の院にはたくさんあります。 文字は梵字で書かれているものが多いです。 (写真撮ってなかったので絵でご容赦ください(^^ゞ) |
高野山奥の院によくみられる
供養塔の五輪塔ですが、
地・水・火・風・空を表すもの宗派を超えて、
平安時代後期に石塔として流行したようです。
多くある石碑の中でも戦国武将の名に
つい目が留まりますが、
多くの庶民もこれを欲したのだそうです。
なぜか?
それは、五輪塔を建てることにより
修行をせずとも極楽浄土へ往生できると
考えられていたからようです。
五輪塔はインドや中国に遺跡は
確認されていないことから、
日本独自に作り出されたものと
考えられているようです。
昔のひとは宇宙をこう考えたのかと、
しばらく突っ立って眺めていました。
聖地奥の院では、
戦国武将たちが横に一緒に並ぶ
不思議な光景に出あいます。
ここには敵も味方も上も下も
時空間の境さえなくなってしまうようです。
時代、身分、宗旨をも超え、
存在することができる。
いつの時代も誰もが
ここにたどり着くことを
夢にみたのかもしれません。
これが空海が未来に示された
『調和して存在する』
ということなのでしょうか。
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